――機能神経学 × 東洋医学で、耳石を戻すだけでなく「めまいに負けない脳」へ
「朝、寝返りを打った瞬間に天井が激しく回った」 「下を向いたり、棚の上のものを取ろうとするとクラッとする」 「病院で『耳石のせい』と言われたが、何度も再発して不安……」
もしあなたが、このような「頭を動かした瞬間のめまい」に悩んでいるなら、それは**良性発作性頭位めまい症(BPPV)**かもしれません。
めまい外来を訪れる患者様の約17%〜40%を占めると言われるほど頻度の高いこの症状。多くの場合は「良性」という名の通り、命に関わるものではありません。しかし、当院を訪れる患者様の多くは「いつまたあの回転が来るかわからない」という強い恐怖を抱えています。
なぜ、BPPVは再発を繰り返すのか? どうすれば「ふらつき」を残さずスッキリ治せるのか?
土井治療院では、単なる耳石の調整にとどまらず、「機能神経学」による脳の書き換えと、「東洋医学」による全身の体質改善を組み合わせた独自の治療を行っています。
1. そもそも「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」とは何か?
BPPVは、耳の奥にある「三半規管」の中に、本来あるべき場所(卵形嚢)から剥がれ落ちた**「耳石(じせき)」**が入り込んでしまうことで起こります。
三半規管は、リンパ液で満たされた「回転センサー」です。ここに耳石という「ゴミ」が入ると、頭を動かした際にリンパ液が過剰に揺れ、脳に対して「激しく回転している!」という誤った信号を送ってしまいます。これが、あの激しい回転性めまいの正体です。
BPPVの主な特徴
・特定の動作で起きる:寝返り、起き上がり、上を向く、お辞儀をするなど。
・持続時間は短い:数秒〜1分程度でおさまることが多い。
・反復する:何度も頭を動かすと、徐々にめまいが軽くなる(疲弊現象)。
・随伴症状がない:難聴や耳鳴りを伴わないのが一般的です。
しかし、知識として知っていても、あの「世界がひっくり返るような感覚」は耐え難いものです。そして、最も厄介なのが**「高い再発率」と、回転が治まった後の「慢性的なふらつき」**です。
2. 病院では教えてくれない「再発」と「ふらつき」の理由
多くの病院では、耳石を元の場所に戻す「耳石置換法(エプリー法など)」が行われます。これは非常に有効な処置ですが、それだけで終わってしまうと、再発したり、ふらつきが残ったりすることがあります。再発を繰り返したり、ふらつきが残ってしまう方は
①前庭機能低下タイプ
②代謝と体質問題タイプ
③運動不足タイプ
④「原因不明のめまい」と診断されたまたは治療法が間違っているタイプ
4つのタイプに分けられます。4つのタイプを詳しく説明していきます。
① 前庭機能低下タイプ
良性発作性頭位めまい症(BPPV)のめまいは耳石が剥がれたことが原因ですが、それと同時に前庭器(三半規管や耳石器といったバランスセンサー)の機能自体の低下が併発していることがあります。この場合、いくらエプリー法などで耳石の位置を元に戻しても前庭器の機能は元に戻らないため「ふらつき」が残ります。さらに、激しいめまいを経験した方は「また起きるのではないか?」と不安に思ってしまい、頭をできるだけ動かさないような生活習慣を送りがちです。そうなると益々前庭器の機能低下が起き、「ぐるっと回るめまいはおさまったが、いつまでもふわふわしためまいが続いている」という症状が残ってしまいます。
② 代謝と体質タイプ
耳石はカルシウムの粒です。中もカルシウムがぎっしりと詰まった綺麗な六角形の形をしていていますが、良性発作性頭位めまい症(BBPV)を起こす方の耳石は形が崩れ、中身もスカスカになると言われています。耳石がそのような状態になると、耳石器から剥がれやすくなるのです。
一般的に耳石がスカスカになってしまうのは、
・加齢による骨粗鬆症
・ビタミンD不足
・寝たきり(長期間の不動)
・頭部外傷
これらが原因だと言われています。
ただ、これまで多くのめまい患者をみてきた経験から、私は単なる加齢、栄養不足が原因ではなく、そもそもカルシウムを吸収できていない内臓の状態が一番の原因だと捉えています。
③ 運動不足タイプ
普段から全く運動する習慣がなく、パソコンやスマホなどのデジタルデバイスを使用する時間が長い方はストレートネックになりやすく、耳石などがある前庭器への血液循環が悪くなります。
その結果、耳石自体のカルシウム不足によりスカスカな耳石になってしまい、耳石が剥がれやすくなり、再発を繰り返します。
また、前庭器(バランスセンサー)は常に神経発火をしているためエネルギーを非常に使う器官ですが、血液循環が不足するとエネルギーが枯渇し、機能低下が起きてきます。
良性発作性頭位めまい症(BPPV)を経験した方は、「動くのが怖い」という気持ちになってしまうため、長時間スマホやタブレットを見る機会が増えているかもしれませんが、そのような生活習慣が返って悪化を招いている可能性もあります。
④「原因不明のめまい」と診断された、または治療法が間違っているタイプ
めまいを起こすと、まずは病院に行く方がほとんどだと思います。
「脳の問題では?」と考え脳外科を受診する方が多いと思いますが、CTなどを撮ると「異常なし」と判断されることがあります。これは「脳は異常がない」というだけで、めまいに関連する耳石や前庭器に問題があることが多々あります。
脳外科で異常がないと言われたから“原因不明のめまい”ではなく、しっかりと耳鼻科などで原因を追究する必要があります。また耳鼻科の医師の中でも「日本めまい平衡医学会」に所属している医師はめまいの専門家であるため、正しい診断、治療をおこなってくれますが、そうでない耳鼻科の医師は良性発作性頭位めまい症であっても「加齢によるめまい」などと診断されてしまうこともあります。
良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療法として、「エプリー法」は非常に有名で、YouTubeなどで紹介されていることもありますが、注意が必要です。
エプリー法が効くのは三半規管の中の「後半器官」に耳石が入った時のみです。外側半規管にも耳石が入ってしまうことがありますが、これはエプリー法では改善しません。グフォー二法という治療法をする必要があります。さらに外側半規管に耳石が入った場合、半規管型とクプラ型に分かれそれぞれ治療法が異なります。
また、エプリー法をおこなう場合、頭の角度が非常に重要になります。YouTubeなどで見よう見まねでやり、頭の位置が変な位置になっていると剥がれた耳石が他の三半規管に入ってしまう可能性もあります。エプリー法は正しい知識をもった人がやらないと危険もあることを理解しておきましょう。
3. 土井治療院独自の「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」改善プログラム
良性発作性頭位めまい症(BPPV)は耳鼻科などで正しい治療をすればめまいの改善は可能ですが、 その後にフラフラ感残ってしまう、再発を繰り返してしまう方はエプリー法、グフォー二法を繰り返すだけでは根本改善にはつながりません。
当院では良性発作性頭位めまい症(BBPV)の再発予防と残ったフラフラ感などの後遺症まで改善するためのプログラムを組んでいます。
ステップ1:機能神経学に基づいた精密検査
まずは、本当にBPPVなのか、どの半規管(後半規管・外側半規管など)に耳石が入っているのかを特定します。
- ディックス・ホールパイクテスト / ロールテスト: 特定の方向に頭を動かし、眼振(目の細かい揺れ)を観察します。当院ではこの眼振のパターンを詳細に分析し、「半規管結石症」なのか、より重度の「クプラ結石症」なのかを鑑別します。
これらの検査で異常が見受けられた場合、まだ良性発作性頭位めまい症が治っていないということになります。治療としてエプリー法やグフォー二法が必要になります。上記の検査で問題がなければ前庭器(バランスセンサー)に問題がないかを検査していきます。
・ヘッドインパルステスト: 頭を素早く動かした際、目が標的を捉え続けられるかをチェックします。これにより、めまいの裏に隠れた「脳の処理能力の低下」を可視化します。
・バランス・協調運動検査: 閉眼時のふらつきや足踏み検査で、前庭器、小脳の左右差を確認します。
ステップ2:4つのタイプ別に合わせた治療プログラム
① 前庭機能低下タイプ
このタイプの治療は鍼治療、整体治療、前庭リハビリテーションを組み合わせておこないます。前庭機能低下を改善するため、お身体全体の自然治癒力を上げるために鍼治療と整体治療をおこなっていきます。
・東洋医学ではめまいは「腎」と関連しているとされており、腎の機能を高めるツボを中心に鍼治療をしていきます。
・東洋医学では過去の偏桃体の感染が慢性炎症となり、やがて前庭系の機能低下を起こすという考えがあります。偏桃体慢性炎症の反応は胸鎖乳突筋周囲の筋緊張にでると言われています。慢性炎症が残ったまま前庭リハビリをおこなってもなかなか前庭機能が改善してこないので偏桃体などの慢性炎症を鎮めるツボに鍼やていしん治療(刺さない鍼)をおこなっていきます。
・首や胸郭周りの関節の動きが硬くなっていると前庭系への血液循環が悪くなるため、首や胸郭の動きを良くするような整体をおこなっていきます。
・前庭機能の低下はただ鍼や整体のみで完治することはなく、ご自分で鍛える必要もあるため、機能回復ジムREBRUSHで前庭リハビリテーションをおこないます。
前庭リハビリテーションとは、前庭系に一定の負荷をかけながら前庭機能をあげていく特殊なリハビリになります。前庭機能低下の状態は患者様一人一人異なるのでリハビリ自体もぞれぞれに合ったトレーニング法をおこなっていきます。
②代謝と体質問題タイプ
耳石が剥がれにくい身体を作るために、東洋医学的アプローチで内臓の機能を上げカルシウム、ビタミンDの吸収促進を図っていきます。
・カルシウム、ビタミンDの吸収が悪い人は胃の疲労や機能低下を起こしている人が多いため、まずは胃の機能を上げるツボに鍼治療をしていきます。
・カルシウム再吸収やビタミンD活性に関係する腎や副甲状腺の機能を上げるためのツボに鍼治療をしていきます。
・内臓全体の消化吸収能力を上げるためには、自律神経の副交感神経(迷走神経)の働きを活性する必要があるため、副交感神経を活性するための整体治療をおこなっていきます。
③運動不足タイプ
このタイプは鍼治療や整体治療をするより、前庭リハビリテーションとREBRUSHオリジナルの脳神経エクササイズをおこなった方が良いです。
・前庭リハビリテーションにより前庭系へ刺激をいれて前庭機能の活性を図ります。
・脳神経エクササイズにより視覚・体性感覚・前庭覚の統合を図り、めまいと関連する感覚器、脳の活性、めまい改善、再発予防をおこなっていきます。
運動不足タイプでめまいが起きている人の場合、病院に行ってもなかなかそれに対するリハビリ、トレーニングをしてくれる施設というのがほとんどありません。運動不足タイプの方はぜひ機能回復ジムREBRUSHJのトレーニングを受けに来てください。
④「原因不明のめまい」と診断されたまたは治療法が間違っているタイプ
このタイプはまず「どの半規管に耳石が落ちているのか」をしっかりと検査する必要があります。必要に応じてエプリー法やグフォー二法をおこなうこともありますが、患者様の状態によっては日本めまい平衡医学会所属の医師を紹介させていただくこともあります(症状が強い場合、エプリー法、グフォー二法をすると悪化する可能性があるため、医師に処置を任せた方が安全だと考えております)
5. 院長からのメッセージ:もう一度、自由な毎日を謳歌するために
私、土井は、これまで多くのめまいに悩む方々の身体を診てきました 。その中で確信しているのは、**「症状がある場所(耳)だけを診ても、本当の解決にはならない」**ということです 。
BPPVは単なる耳のトラブルではありません 。それは、あなたの脳のバランス機能や、身体の代謝システムが出している切実な「SOS」なのです 。
「また天井が回るのが怖くて、美容院に行けない」 「寝返りを打つのが不安で、夜もぐっすり眠れない」 「いつ起こるかわからない恐怖で、外出を控えてしまう」
そんな、やりたいことを諦め、心にブレーキをかける生活はもう終わりにしましょう 。
めまいの不安から解放されれば、朝はスッキリと目覚め、美容院で心置きなくシャンプーをしてもらい、家族や友人と旅行を楽しみ、以前のようにアクティブに趣味を謳歌できる毎日が待っています。
最新の機能神経学と、古来の知恵である東洋医学 。この両輪を駆使して、あなたが自信を持って頭を動かし、**「めまいの不安がない、本来のあなたらしい生活」**を取り戻せるよう、私が全力でサポートいたします 。
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