⑪皮神経の癒着・滑走障害による痛み

 

 

一般的に病院では、股関節に痛みがあれば、レントゲンやMRIなどの画像所見を元に骨に異常がないか、または筋力に問題がないか確認し、診断を下すことが殆どで

「神経の癒着・滑走障害」という診断はされません。

 

しかし、股関節周囲の皮神経に癒着・滑走障害が起こると様々な症状が出てくるのです。

主な症状は以下です。

 

・座っているだけで痛くなる。

・同じ姿勢でいると痛くなってくる。

・圧迫が加わると痛くなる。

・皮膚が引っ張られると痛みが出る。

 

これらの症状で1つでも思い当たる項目がある方は、ぜひ続きをご覧になって下さい。

 

 

まず、皮神経とは。

神経の中でも皮神経とは、その名の通り皮膚に分布している神経のことを言います。皮膚で感じる感覚を信号として、脳に伝える役割があります。

例えば、「痛い」「熱い」「何かに触れている」など、刺激が皮膚に入ると、それが信号として脳に伝わり、私たちは様々な感覚を感じることが出来るのです。

右図を見てわかる通り、皮神経の分布はとても細かく分かれています。

それぞれの皮神経で癒着・滑走障害が起こると、その領域の中で症状が出てくるのです。

「神経の癒着・滑走障害」という言葉は聞きなれない方も多いと思いますが、神経の周りには、その働きを守るため、LAFS(ラフス)という潤滑性脂肪膜(じゅんかつせいしぼうまく)が覆い保護しています。

神経はこのLAFSの中を、動きに合わせて数㎜、滑走していると言われています。

最新の整形外科学では、このLAFSと神経が癒着し滑走障害が起こることで、筋肉が硬くなり、筋膜にも痛みが出る。その結果、血液の循環は悪くなり、関節も硬くなり歪んでくるなど、様々な症状が出ることがわかっています。

 

では、なぜ神経の癒着が起こるのか。

それは、以下のことが主な原因として挙げられます。

 

普段の生活で

・運動不足。

・運動しているが、同じ動きばかりを繰り返す。

・デスクワークや運転、電車や飛行機などの移動で座っている時間が長く同じ姿勢でいることが多い。

・ポケットに物を入れたり、ベルトをきつく締めたりするなど、神経の走行している部分が圧迫される状態が続く。

 

こうした習慣があると、神経の癒着が起こりやすくなるのです。

 

 

「皮神経の癒着・滑走障害」に対しての土井治療院のアプローチ法

 

このパターンの股関節の痛みを改善するためには、皮神経の癒着を剥がすアプローチを行い、神経が滑走するようにしていくことが重要となります。

1.癒着がある部位に鍼治療を行う

皮神経の癒着・滑走障害がある部位に直接鍼治療を行います。癒着した部位の循環が良くなり、皮神経の滑走が良くなることで症状が改善します。

 

2.皮神経の癒着・滑走障害を剥がす特殊な整体を行う

皮神経の癒着・滑走障害を剥がす場合はゴリゴリ揉むようなことをしても剥がれません。むしろ炎症がおきて返って硬化してしまうことがあります。当院では皮神経の癒着・滑走障害を改善する特殊な整体法で癒着を剥がしていきます。

 

3.自然治癒力を上げる手足末端への鍼治療を行う

最新の研究論文によると、ストレスが筋膜の免疫細胞に働きかけ炎症を起こし、癒着することがあると言われています。筋膜に炎症が起こるとLAFSにも影響するため、皮神経の癒着の原因になることも十分考えられます。

ストレスを避けることはできませんが、体が健康な状態であればストレス耐性も高くなるため、体全体の治癒力を上げ、ストレスに負けない体を作ります。

 

 

これまで触れてきた通り、股関節の痛みは17パターンありますが、多くの整骨院や整体院ではそこまで細かく部類分けができません。それは股関節に対しての専門的な知識が薄いからです。

また、上記で挙げたように「皮神経の癒着・滑走障害」による股関節の痛みに対するアプローチも当院では様々な角度からアプローチをしています。

 

股関節の細かな解剖学の知識や治療法を得るためには非常に時間がかかりますが、当院では年間200時間以上かけて行う技術研修で培った高い技術で、股関節の痛みを根本から改善していきます。

 

これまで様々な整形外科、接骨院を受診しても治らないという方は是非一度土井治療院にご相談ください。

土井治療院