今回は緑内障に有効な栄養素についてお伝えしていきます。
私たちは栄養素を摂取することで、身体を構成し生命活動を行っています。当然、眼を構成し機能を健康的に維持するのにも栄養素が使われています。
また以前の記事でもお伝えした、緑内障の進行を抑えるカギとなる自律神経の安定にも栄養素が大きく関係しています。
では、緑内障に有効な栄養素とはどのようなものがあるのでしょうか。
まずは眼の機能を保つために必要な栄養素からお伝えしていきます。
☆ビタミン類
ビタミンの中でも特に有用なのがビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEです。
ビタミンA
脂溶性ビタミンの一つで、抗酸化作用により眼の細胞や粘膜の新陳代謝を促す働きをします。新陳代謝が正常に保たれることにより、眼の網膜にある視細胞や角膜の細胞、角膜表面の粘膜などの健康を維持します。
ビタミンB1
視神経の働きを高めて視力の低下を防ぎ、眼から脳に通じる神経の伝達をスムーズに保つ働きがあります。また、眼の周辺の筋肉を和らげてくれます。
ビタミンB2
視神経の働きを促進し、眼の細胞の再生にも役立っているという報告があります。
ビタミンB12
視神経の働きを高めて視力の低下を防ぐ役割を果たします。自律神経の材料にもなります。
ビタミンC
水晶体の透明度を保つのに欠かせないコラーゲンの生成に役立ちます。ビタミンCは水溶性で体外に排出されやすいため、毎食とるのがポイントです。
ビタミンE
血行を促進し、眼の老化を防止します。主に疲れ目やドライアイ、老眼への効果が期待できます。
☆ルテイン
抗酸化物質の一種です。人間の身体が加齢や紫外線によってダメージを受けることを酸化といいますが、ルテインには身体をこの酸化から守る作用があり、眼の老化を防ぎます。また、緑内障で視神経にダメージが加わり軽い炎症が起きた場合、その炎症を抑える効果があるともいわれています。
☆βカロテン
抗酸化作用のほか、眼の粘膜を保護し網膜の色素として重要な役割を果たします。
☆マグネシウム
血液の循環を一定に保ち、網膜の色素を守ります。また、房水の流出をコントロールするので緑内障の予防に効果があるという報告もあります。
さらに、緑内障のリスクを上げる糖尿病を予防する効果もあります。
☆DHA
視神経細胞の材料となり、網膜細胞を正常に保ち機能の改善を助けます。
DHAは他に、血中の悪玉コレステロールを減らして血管の健康を維持し、血流を改善する効果があります。
次に、緑内障の進行抑制に必要な自律神経を安定させる栄養素を見ていきましょう。
代表的なものとして次の二つが挙げられます。
☆トリプトファン
脳内ホルモンであるセロトニン(幸せホルモン)を増やし自律神経の乱れを整えます。
☆GABA
神経伝達物質として働き、ストレスを和らげて脳の興奮を鎮める効果があります。
ここまで、緑内障に有効な栄養素を見てきましたが、一方で緑内障に対して悪影響を及ぼす恐れのある栄養素もあります。
そこで、まず挙げられるのは糖質です。
血糖値が高い人は眼圧も高くなります。また血中に糖が多く含まれると血流が悪くなり視神経がダメージを受けやすくなるため、緑内障にとっては良くない栄養素と言えるのは確かです。ただし、糖質は身体にとって重要なエネルギー源であり、全く摂らない方が良いということではないため、摂り過ぎに十分注意しながら摂取するようにしましょう。
また、糖質などの栄養素以外にもトランス脂肪酸、添加物を多く含む加工食品、カフェインなどはすべてが交感神経に影響を及ぼし、自律神経が乱れる要因となります。
これらのことからも分かるように、私たちが毎日行う食事は、緑内障の進行を防ぐこともあれば、悪化させる要因にもなりえます。
今回の記事を参考に、普段の食生活を見直すことが、緑内障の進行を防ぐことに繋がっていくのです。
記事監修者
土井治療院 院長 土井亮介
【臨床経験23年】
「良い」と言われる施術技術があれば、北は北海道から南は九州までどこへでも足を運び、鍼灸・整体・気功・波動療法・エネルギー療法などさまざまな技術に磨きをかけ続け、セミナーに掛けた総額は2,000万円以上。あらゆる不調を改善へと導くため今でも絶えず技術の追求をし続けています。2013年「土井治療院開院」。これまでの延べ臨床数176,123名。
【保有資格】
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
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