近年、健康への関心が高まり、健康のために運動をする人やジムに通うという人も珍しくありません。
ですが、緑内障患者が行う運動は、リスクが無いのでしょうか?緑内障は悪化しないのでしょうか?
今回は緑内障と運動の関係、緑内障の方が運動を行う際に気を付けなければいけない点についてお伝えしていきます。
まず結論から述べると、適度な運動は緑内障の悪化防止に効果があります。
ですが、運動の種目や方法によっては、眼圧を上げてしまう可能性があり注意が必要です!
では、適度な運動種目や方法とはどういったものなのでしょうか。
大きく分けると、運動にはウォーキングやジョギングなど、酸素を取り込みながら長時間続けて行える有酸素運動と、短距離走や重りを使った筋力トレーニングなど短時間に強い力を発揮する無酸素運動があります。
これまでのさまざまな研究から、有酸素運動は眼圧を下げる効果があると示唆されています。
なぜ、有酸素運動で緑内障の進行を抑えられるのか。
それは、有酸素運動が緑内障の悪化原因の一つである血流の悪さを改善する効果があるからです。それによって、血流をよくできれば視神経のダメージを防げるというわけです。
有酸素運動の中でもウォーキングやジョギングなどが有効で、「眼圧が2~4mmHg下がる」という研究結果もあります。また、「運動習慣のある人の方が緑内障は進行しにくい」という報告もあります。
一方、有酸素運動と聞くと水泳を想像する人もいると思います。
たしかに水泳自体は有酸素運動として有効ですが、水泳をする時に着用するゴーグルをきつく着けることで、眼圧が上がってしまうという報告があるので注意が必要です。
また、有酸素運動を行う頻度としては、最低でも週1回、できれば週3回程度で30分の運動をするのがよいとされています。
次にお伝えしないといけないこと。
それは、無酸素運動は緑内障を進行させてしまう恐れがあるということ。
呼吸を止めてぐっと力を入れるようなトレーニング(ウェイトリフティングなど)は、眼圧が急上昇させるため避けた方がよいでしょう。
また、無酸素運動ではありませんが、ヨガも注意が必要です。
逆立ちのように頭が下になるような動作は、眼圧を上げてしまいます。ヨガで頭を床につけて腕で体を支えて逆立ちになるポーズをとると、眼圧が15mmHgから30mmHgに上がったという報告もあります。
ヨガを行う際にはポーズに注意して行えば問題はありません。ヨガは心身の安定をはかるためには効果的なので、ポーズに注意して行うようにして下さい。
このように健康のために行っているはずの運動が、緑内障に対しては必ずしも良い影響を与えているとは限りません。種目や方法によって悪い影響を与えてしまう可能性もあるのです。
運動を適切に行えば、心身共に健康な状態をつくっていくことができます。せっかく運動を行うのであれば、正しい知識を身に付け、緑内障に有効な運動を行っていくようにしましょう。
記事監修者
土井治療院 院長 土井亮介
【臨床経験23年】
「良い」と言われる施術技術があれば、北は北海道から南は九州までどこへでも足を運び、鍼灸・整体・気功・波動療法・エネルギー療法などさまざまな技術に磨きをかけ続け、セミナーに掛けた総額は2,000万円以上。あらゆる不調を改善へと導くため今でも絶えず技術の追求をし続けています。2013年「土井治療院開院」。これまでの延べ臨床数176,123名。
【保有資格】
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
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