関節リウマチにとって病院で行われる血液検査は、現在の病気の状態を知るためにとても重要です。
なかでも、とても大事な項目としてRF(リウマチ因子)や抗CCP抗体があります。これらは関節リウマチの多くの患者さんに見られる異常な抗体です。
リウマチ因子、抗CCP抗体について
リウマチ因子と抗CCP抗体は関節リウマチの診断に役立ちますが、どちらもこれだけで関節リウマチを診断するほどの力はありません。
リウマチ因子と抗CCP抗体のどちらも陽性なら関節リウマチである確率は高いですが関節リウマチの約3割の患者さんで陰性の結果が出ると言われています。
病気がなくても若い方で5%、高齢の方だと20%がリウマチ因子が陽性であると言われています。
血液検査の結果に加えて、腫れている関節は何箇所か?症状が出始めてどれくらい経つのか?
これらの情報を総合的に見て判断をします。
会社の健康診断でリウマチ因子を計測される事もありますがリウマチ因子が陽性だった場合は専門の医療機関での診察を勧められます。
関節リウマチの状態を知る検査
CRP、ESR、MMP-3これらの項目で関節の炎症の度合いを見ていきます。
関節リウマチに対しての血液検査はほとんどの病院やクリニックで対応できます。
血液検査の結果は通常1週間程度で分かるので、そのために入院をする必要はありません。
関節リウマチの診断
関節リウマチの診断には血液検査の判断だけではなく、アメリカリウマチ学会とヨーロッパリウマチ学会から提唱されている診断基準が用いられます。
項目を点数化して6点以上だと関節リウマチに分類されます。
罹患関節の数
大関節 1ヶ所 0点
大関節 2〜10ヶ所 1点
小関節 1〜3ヶ所 2点
11ヶ所以上 5点
※「大関節」とは肩関節、肘関節、股関節、膝関節、足関節など比較的大きな関節
「小関節」とは指や足の小さな関節のことです。
血液検査(血清学的検査)
リウマチ因子院性かつ抗CCP抗体陰性 0点
リウマチ因子院性または抗CCP抗体陽性 2点
リウマチ因子院性かつ抗CCP抗体が高値で陽性 3点
血液検査(急性反応物質)
CRP正常かつESR正常 0点
CRP正常またはESR異常 1点
症状の持続期間
6週未満 0点
6週以上 1点
これらの分類基準から総合的に判断して関節リウマチを診断していきます。
必ずしも6点以下なら関節リウマチと診断されない訳ではありません。
血液検査で陽性反応が出れば必ず関節リウマチになる訳ではありません。
現にリウマチ因子は陽性だけど関節の痛みがないという方も当院へは来院されています。
数ヶ月に一度血液検査をする病院が多いですが、お医者さんがどの項目を見ているのか?
それを理解するだけでもご自身のお身体の状態が理解しやすくなると思います。
ぜひ参考にしてみてください。
記事監修者
土井治療院 院長 土井亮介
【臨床経験23年】
「良い」と言われる施術技術があれば、北は北海道から南は九州までどこへでも足を運び、鍼灸・整体・気功・波動療法・エネルギー療法などさまざまな技術に磨きをかけ続け、セミナーに掛けた総額は2,000万円以上。あらゆる不調を改善へと導くため今でも絶えず技術の追求をし続けています。2013年「土井治療院開院」。これまでの延べ臨床数176,123名。
【保有資格】
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
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