関節リウマチと間違えやすいへバーデン結節について

“関節リウマチ”の患者に現れる代表的な症状として、手のこわばりや指の痛みがあります。

これに似た症状がでる疾患に「へバーデン結節」があります。

どちらも手の痛みを訴える点では共通していますが、

実際現れる症状は全く異なるもので、その痛みの原因も違います。

今回はその両者の違いと、整形外科での治療、また当院で行っている治療について説明をしていきます。

へバーデン結節とは?

関節の中の軟骨がすり減ることが原因で痛みが起こる、変形性関節症(総称)の一つで、指の第一関節(指の先端の関節)に変形が起こります。

軟骨は関節を曲げたときに骨同士がぶつかるのを防ぐためにクッションの役割をしていますが、年齢を重ねると軟骨がすり減り変形すると関節を曲げたときに骨同士がぶつかるようになります。そして骨同士がぶつかることで関節周囲の骨が太くなり触るととても硬いのが特徴です。

そもそも、軟骨のすり減りは関節の曲げ伸ばしを繰り返していれば誰しもが起こります。高齢の方によく見られ長年生きてきた証とも言えるでしょう。

関節リウマチは免疫システムの異常

関節リウマチは身体の免疫システムの問題により、自分の関節が攻撃され、それによって関節の痛みや腫れが起こります。

本来、免疫システムはウイルスや細菌などが身体の中に入り込むと身体を守るため攻撃を始めます。しかし、関節リウマチの人はその免疫システムが自分の関節を攻撃してしまうのです。

また、手や指で症状が起こる場合は第二関節や指の根本、手首に症状が出ることが多く、関節の腫れも起こりますが

関節リウマチの場合、足首を捻挫したように柔らかく腫れるのが特徴です。

関節リウマチと変形性関節症の患者数

関節リウマチは30〜50代の女性に多く、日本だけで70〜100万人程度の患者さんがいると考えられています。数だけを見ると少ないですが決して珍しい病気ではありません。

変形性関節症は起こる部位によって

変形性膝関節症、変形性手指関節症、変形性足関節症と呼ばれます。

変形性膝関節症だけでも日本には2500万人を超えると言われており患者数が非常に多いです。

関節リウマチと変形性関節症の見分け方

両者の見分けるポイントは

・指の腫れは硬いか?熱を持っているか?

・指のどこが腫れているか?

また、関節リウマチを見極めるために血液検査の結果が重要になってきます。

リウマチ因子、抗CCP抗体、CRP、ESRを参考にしていきます

これらの項目は変形性関節症では上昇しません。

整形外科で行われる関節リウマチの一般的な治療法

変形性関節症

・どの関節に痛みが起きているか

・どの程度生活に影響しているか

・年齢

・元々持っている病気

これらの状況を踏まえて治療法が決定されます。

症状が軽い場合は保存療法と呼ばれるリハビリや装具療法(サポーターやバンドなど)、痛み止めで治療をすることが多いです。

保存療法で効果が得られない場合は手術療法が行われます。

指の変形であるへバーテン結節の治療も同様でテーピングや痛み止めなどの保存療法から始め、十分な効果が得られない場合は手術療法を勧められます。多くの患者さんが患っている病気ですが現時点で変形性関節症を完治させる治療薬は開発されていません。

関節リウマチ

免疫細胞や症状の原因に作用する薬を中心に治療を行います。

関節の変形が進んだ人では手術療法も行われますが、関節リウマチのお薬はこの十数年で大きく進歩しておりほとんどの人が薬物療法のみで関節の痛みや腫れを抑えて生活できる時代になってきています。

土井治療院で行っている関節リウマチの治療法

変形性関節症と関節リウマチでは治療法が全く異なります。このため関節の痛みで困っている人の原因が変形性関節症なのか関節リウマチなのかの見極めが重要になってきます。

変形性関節症

①内臓の機能を上げ、関節への血液循環を促し身体の自然治癒力を上げる施術を中心にします。

人間には本来痛めた組織を自分で治す「自然治癒力」が備わっています。しかし変形性関節症を患っている人は自然治癒力が衰えている人が多いです。

土井治療院ではまず手や足の「ツボ」に鍼治療を行い、内臓の機能を上げ関節への血液循環を良くして自然治癒力を上げていきます。

 

②骨格の歪みを矯正する施術

変形性関節症が発症する根本原因として「骨格のゆがみ」があります。

罹患している関節に関わる歪みを矯正する事により骨、関節が本来ある位置に戻り筋肉の余分な緊張がとれ筋肉の引っ張られる痛みが改善します。

 

③筋膜の癒着を取り除く施術

変形性関節症の場合、内臓の機能を上げる、骨格のゆがみを矯正することで大抵は痛みの改善が期待できます。これらの施術を施しても改善しない場合は痛みの原因が筋膜の癒着である事が多いため癒着を剥がしていきます。

関節リウマチ

①変形性関節症と同様に、内臓の機能を上げ、関節への血液循環を促し身体の自然治癒力を上げる施術をします。

自然治癒力を上げることは、その後の治療の成果を向上させる上でも外せない工程になります。

  

②神経の異常反射を治す施術

多くの整体では「筋肉を緩ます」「骨の歪みを整える」これらを目的に施術をしますが、土井治療院では神経の異常反射にアプローチする事が可能です。

神経の異常反射により痛みを引き起こす関節リウマチにとってはかなり効果的な治療法になります。

神経の異常反射がなくなると痛みも和らぎますが、筋肉の出力も上がるため「力が入りやすい」と言われる方が多いです。

 

③関節リウマチの原因の一つである「ウイルス感染」の原因を取り除く施術

関節リウマチには、発熱を起こすほどの症状でなくてもウイルスが関節に留まり、炎症反応が強くなることで症状を悪化させるという考え方があります。

土井治療院では体内にウイルスが残って炎症反応が起きていることを念頭に「波動療法」という特殊な治療法を行います。これにより、根本からの改善を目指します。

土井治療院